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みんなの「どうなの」ブログ


値段

2009/05/18 18:57
クラヴィコードという楽器が好きで、数年前このCDを買った。しかし、ものすごい値段になっている。


シークレット・モーツァルト~クラヴィコード作品集
BMG JAPAN
2006-07-26
ホグウッド(クリストファー)

Amazonアソシエイト by ウェブリブログ




 まあなんというか、オークションとかで値上がりするならともかく、初めからこの値段で売ろうってのは、どうかね。足元見てて腹が立つ、て以上に、そもそも、反感買って誰も買ってくれなくなる、てのがオチなんじゃないの。特にクラシックファンは買いなれてるから、余程のことがない限り、こんな無茶な買い物はせんだろうに。

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メトロノーム

2009/05/16 17:23
 メトロノームというのは、均等な時間間隔で音を出す機械だが、どうしてこんなものが出来たのか。
人間がそれに類似した時間間隔を備えているからである。人間が好む音楽が、均等な時間単位とはまるで異なる組織を持っているとしたら、少なくとも音楽のための道具としては、メトロノームなどは発明されなかったはずである。

 では、そうして作られた道具は、人間の音楽感覚に十分に合致するか。答えはおそらく否である。
それを証明するには、経験を参照するだけで十分である。気持ちのいいリズムの揺れというものは、誰もが聞きたがるものだが、自分からメトロノームの均等な時間単位のリズムに浸りたがるものはおそらく皆無である。そもそも、それを求めること自体が、おそらく不可能である。何故なら人間にはそうした能力自体が備わっていないからである。

 要するに、メトロノーム的均等時間というのは、過度の抽象的観念なのである。
 これは、人間とルールの関係について、一般的に言えることである。ルールの中に人間がいるのではない。人間の中にルールがあるのだ。
 現実からの不完全な抽象物に、現実のほうを近づけようとする試みは、分野を問わず滑稽なものである。
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高級木材

2009/04/21 09:40
 昨日、楽器屋のこととか書いていて思い出したのだが、量産品、準量産品の顎あてに最高級黒檀とかを使うのって、やめにしたほうがいいと思うんだよな。顎あてというのは、本当に人それぞれ、もしくは最低限タイプ別に違うのが必要で、その違いがどれぐらいのバリエーションがあるのが望ましいかというと、人の顔がそれぞれに違っていて、その類型ぐらいの種類は必要である。人の意識って、人それぞれ顔が全然とが違うのに、顎や首周りの形状は大して個人差がないないと思ってしまうのです。いい加減なものなんです。自分もそうだったからあまり人のことは言えないのだが。そうじゃないんですね、少なくともそれぞれの顔の違いに見分けがつくぐらいに、首周りも一目でわかるぐらい全然違う形をしているのです。
 平均値の顎あてが合わない人というのがどれだけいるのかというと、リンク集に乗せたViolinist in Balance の映像中で、参加者が「私みたいに悩んでいる人はそこかしこにいる」みたいな事を言っている。そこまで深刻にずれていなくとも、プロオケの奏者を見てたって、あのお皿を、想定されている(と思われる)ように使っている人なんて、数えるほどしかいませんよ。

 で、まあ、量産品の顎あてというのは、その点、平均値でものを考える必要があるから、要は殆ど誰のためでもないようなシロモノで、性能が十分に発揮されることは、ほとんどないんじゃないかと思う。「有名演奏家は誰だってそれでこなしているじゃないか。道具のせいにするんじゃない」とか言われそうですけど、いやいや、それは話が逆で、音楽的才能に加えて、既存の顎あてを使って問題なくポテンシャルを引き出すことが出来たから、言い換えれば顎あてに邪魔されなかったから、そういう存在になれたのだと考えるのが正しいのです。

 話が飛びまくってますが、つまりそういう、十分に使いこなされる確率が低い・・・つまり言ってしまえば間に合わせにしかならない道具に、そんな高級木材が使われているのが、やりきれないのですね。真黒黒檀なんて、小さい角材ですらあっという間に売り切れるし、まして顎あてに必要な6センチほどの幅があるものなんか、どれほど手に入るんだろうか。
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体格と演奏 試論 その2

2009/03/29 22:15
1.鎖骨が長い(=肩幅が広い)

 この条件は、右腕においても左腕においても、殆ど何一つ有利な点が見つからない。

a) 右腕の場合
 まず右腕についてだが、鎖骨が長いと、単純に右腕の位置が楽器から遠くなる。さらにビオラの場合は、胴体下部が相対的に長く、楽器が厚くまた駒の位置自体も高いため、右肩から駒までは、さらに遠くなる。
 これが具体的にどう作用するかというと、第一に、右の脇の角度が狭い状態で作業しなければならない割合が増える。私の場合、さらに、相対的に上腕が長く、肘の位置が遠くなるため、弓元での作業は、さらに内側で行わなければならない。

 脇の開度を保持しようと思えば、対策がないわけではない。楽器を、体に対してより深い角度で構え、弓の進行方向に、横向きのベクトル成分を追加してやれば良いのである。
 しかし、こうすると、弓の進行直線に対して鎖骨の角度が浅くなり、鎖骨の長さは、より進行方向に生かされるので、右肘から楽器までの距離が、らさらに遠くなってしまう。 それで、肘の有効可動範囲内で運弓可能にするためには、この方向に沿って、楽器の位置を修正する必要が出てくる。

 しかし。
 私の場合、次の二つの理由により、この対策をとることが出来ないのである。
 ひとつは個人的な身体条件に関わる点。私の首は前方にやや突き出しており、喉仏も高いため、鎖骨の上でこの方向に楽器を動かすと、どうしても喉を圧迫してしまうのである。
 もうひとつは、もっと普遍的なこと、つまりおそらく大概の人に当てはまること。つまり、右肩が広い人は左肩も広いのである。だから、今述べた右の鎖骨が長いデメリットは、次に述べる左側のデメリットと、常に組み合わさっているのである。


b) 左腕の場合
 楽器の位置に関して、左側の鎖骨が長いと、どういう問題が起こるか。

 人間の体は良く出来ていて、特に腕や手などは、工夫次第でいくらでも自由が利きそうである。しかし、バイオリン・ビオラを弾く際のような、かなり無理のある条件下では、これは当てはまらない。とくに肘の開閉についてはそうであり、どれだけ工夫しようとしても、肘はひとつの方向にしか曲がらないのである。
 加えて、手の位置を、ネックに沿って直線的に動かすには、運弓の場合同様、肩と肘の関節を、正しく一定の割合で開閉しなければならない。特にビオラの場合、同じ手首位置で隣のポジションを押さえる、というバイオリン的芸当は、左手指の開き具合に余裕が無いため、ほぼ不可能であり、それゆえ、特に1〜3ポジションでの移動は、もっぱら腕の開閉に頼る必要が出てくる。

 これらの条件から導かれるのは、特にビオラの場合、腕と楽器の位置関係に関しては、かなり自由度が低くなってしまう、という結論である。具体的な基本原則を示せば、肘の開閉を最大限生かすために、肘の開閉の方向と指板の方向を、出来るだけ一致させたいということである。ここで、本当は前腕の長さなども考慮に入れなけらばならないが、煩雑さを避けるためにここでは省くとして、最低限いえることは、鎖骨上に楽器を置く位置は、なるべく肩から離れすぎない方がいい、ということである。
 また、別の観点から言うなら、左腕にビオラを構える際、肩幅があることでビオラの演奏に有利になる、ということには、全くならないのである。むしろ、慣用的な顎あての位置を遵守しようとすれば、楽器は左肩から離れてしまうし、また、先に示した右側の肩幅対策をする際にも、楽器の角度の調節は出来ても、位置を変えることは出来ないため、非常に不利なのである。

 実際に、私の場合、鎖骨の長さが20センチほどもあり(*)、通常の顎あて、つまりテールピースより左側についている顎あてがちょうど顎の下に来るようにすると(*)、肘の開閉の方向と指板の向きはかなり食い違ってしまい、単純な肘の開閉とは別の操作が必要になる。具体的には、指板がより横向きになるので、肘の開閉と併せて、肘を胴体に寄せるように、別方向に脇をを閉じることが必要になるが、そもそも、肩幅の広さのせいでこの角度がもともと狭く、あっという間に限界まで閉じてしまい、それ以上動かすことが出来なくなる。
 さらにこの場合、楽器の向きにあわせて、弓の方向も、より前後のベクトル成分が多くなり、弓元での右肩の窮屈さはいや増すばかりである。自分の場合、このときの右上腕の移動範囲は、ほぼ完全に肩のラインより内側になってしまう。



 このように、どれだけ考察と実践を繰り返しても、肩幅の広さが、それだけでビオラ演奏に有利になるという事実は、全く見つからないのでありました。

続く。

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*肩幅(鎖骨の長さ)については、こちらのサイト http://www.violinistinbalance.nl/index.html で紹介されている人たちの中でも最大が17センチほどであり、私の鎖骨が如何に長いか分る。

*顎あてを使わずに弾く練習をした結果、自分にとって最も矛盾の起こらない顎あての位置は、完全にテールピースの右側であるという結論に達した。


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体格と演奏 試論

2009/03/26 20:11
 私は、身長が178cmと、日本人としては結構あり、鎖骨と上腕が長めなので、見た目体格がよく見えるらしい。それで、「大きいからビオラ弾くには良いですね」とか、「うらやましい」とか、たまに言われたりする。
 しかし実感としては、そこまで有利だとは思わない。あるとすれば、ボウイングで腕の重さをかけるときや、その重さを弓の速さに変換するときに、操作の幅がいくらか広くなる、といったことぐらいだろうか。しかしその重さはそのまま、演奏姿勢を維持したり、運動を制御する際の疲労の増大につながるので、一長一短といったところか。

 最近やっと理屈がわかってきたことだが、鎖骨が長い(肩幅が広い)ことと上腕が長いということは、演奏においてはあまり有利な条件ではない。以下、両者それぞれの場合について簡単に検討してみたいが、この議論に先立って、弓の直線運動と腕の長さに関して、はじめに確認しておかねばならない点がある。それは、「弓の進行方向の動きに寄与するのは、殆ど全て前腕である」ということである。

 我々がふつうに「腕」というとき、必ず含まれるのは前腕と上腕、取り扱う対象によって、手(英語で言う hand の部分)や鎖骨も含める場合がある。また、ふつう「腕の長さ」という場合、各部の長さのバランスよりも、これらの総合値が問題にされる。はじめに、それらの各部の役割について簡単に確認しておく。


 運弓について寸法的な視点から考える場合、@弓と弦の接点、A肩、B肘、C手首の4点からなる4角形を考える必要がある。
 このとき上腕は、弓の進行直線の対辺にあたり、大抵の場合、この直線に対して浅い角度が維持される。このため上腕の機能は、「前腕のヒンジ運動を弓の直線運動に合わせるために、肘の位置をこの直線から遠ざけたり近づけたりしてバランスをとる」、という事に、ほぼ限定される。このため、弓の進行方向に対して、上腕が直接的に寄与することはない。

 また、手は、基本的に弓と一定の角度を保つことが望ましい。これは、手首を重点的に用いる様々な奏法において、それらの運動に手が柔軟に対応できるようにしておくためには、ニュートラルな基本位置を常に維持しておく必要があるからである。このため手は、弓の演奏位置によって、角度を変えることは出来ない。いわば手は、機能的には、腕というよりはむしろ、弓の一部として考えてしまってよく、弓と一まとまりのものとして、腕によって運ばれるものであるといえる。それゆえ、弓位置の移動に、手が寄与することはない。

 鎖骨については、楽器の角度を変えることによって、弓の進行方向の長さに変換できるが、これは純粋に寸法的なことで、固定的なものであり、運動という観点からは、直線的運弓には寄与しない。

 これらのことから、「弓の直線運動に寄与するのは、ほぼ前腕だけである」、と結論できるのである。
 このことから分るように、鎖骨の根元からから指先まで、という、よく「腕の長さ」として持ち出される基準は、こと弓の直線運動に関しては、それだけでは何の指標にもならないのである。問題となるのは、「手の動きに十分な余裕持たせられる手首の角度を維持しつつ、前腕をどれだけ動かすことが出来るか」、ということである。つまり、前腕が長いほど、同じ円周角における弓の移動量は大きくなり、また同じ弓位置での手首の角度も広くなるので、運弓にとって有利といえる身体条件があるとすれば、「前腕が、運弓に必要な振れ幅を容易に確保できる程度には長く、しかも肘の角度が狭くなるほど長くはない」、という一点だけなのである。


 以上の点を踏まえた上で、本題に戻る。

(続く)
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ビオラのサイズ 番外編

2009/03/25 00:00
 ビオラのサイズのことを調べていたら、面白いものも結構見つかったので、まとめがてらにご紹介。

http://adultviolin.blog55.fc2.com/?q=The+Violin+Explained

 こちらはとあるイラストレーターの方のブログで、自分でキット買ってバイオリンを作ってらっしゃるらしい。ここで紹介されている「The Violin Explained」という本が、物凄く読みたいんだが、高っかいし、図書館にも入ってないし、邦訳も出てない。こういう本は、日本で出してもあんまり売れないんだろうね。いやそれにしても欲しい・・・。
 リンクとかも結構面白く、アルペジオーネのリンクがあって、演奏している映像も見れた。アルペジオーネとは、アルペジオーネ・ソナタの、あのアルペジオーネです。
 この方は他にも
http://eagledelges.seesaa.net/index-2.html
でいろいろ役立ちそうな本を紹介されている。


 ビオラのサイズに興味を持っている人もぼちぼちいるようで、こういう方も。
http://ameblo.jp/kabakundasalo/entry-10034048104.html
ヨーヨー・マの「アルト・バイオリン」、全然ダメって仰ってます。さもありなんという感じです。あの「バイオリン・オクテット」は、均質なアンサンブルを目指してシリーズ化された楽器のひとつで、各楽器の even さがしきりに謳われていますし、とすると独奏楽器としての魅力に欠けても当然でしょう。「オルガンみたい」と映像中で言ってますが、やはり、いわば8本でひとつの楽器、ひとつしか使わないと、いっつも決まった鍵盤しか叩いてないのと、大して変はりありますまい。even な音が出ないからこそ一本でも楽しめる、みたいなところは、どんな楽器にもあると思いますが・・・。
 文章が面白いのでどういう人なのかと思ってプロフィール欄を見遣ると、具体的にはなんも判らんが、ああなるほどと、非常に納得させられる感じが・・・。
 変なビオラ(と呼んでいいものか・・・)が紹介されてますが、やっぱりいろいろ実験はされているらしい。「ペレグリーナ」とかYTで見れます。発明者のHP http://www.rivinus-instruments.com/Instruments.htm はある意味必見。
 
 この方のブログからリンクで飛んだのが、こちら。
http://homepage2.nifty.com/viola-romance/page001.html
巨大なビオラ「ビオラ・アルタ」。サンプル音声聞けます。普通に良い音ですね。中高音も抜けが良くて、もはや低音の音量がどうこうといった問題ではない。


あと、今回見つけたわけではないですが、こういう不思議なやつも。
http://www.youtube.com/watch?v=D8aTwJq7dmA
正直、あんまり楽器が鳴っていない気がして仕方ないんですが・・・。生で聞くと違うのかしら・・・。演奏解釈とかアンサンブルの間とかは好きなので、却ってそういうとこが目立ちます。
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ビオラサイズ 閑話休題

2009/03/24 18:56
 せっかくビオラのサイズについて少し調べたので、自分の楽器の寸法の特徴を計算してみた。
 はじめに断っておくと、胴体およびネックの横幅は、面倒なので省いた。また、(横板ではなくて)表板-裏板の厚みは、ネックの角度の算出に必要だが、適切な道具がなく図ることが出来なかったので、これも省いた。

画像


 「理論値」の「Vn」はバイオリンの基本サイズ、「8/7」は先日示した容積比の3乗根を胴長に適用し、これを基準として、バイオリンとの関係を算出したもの。バイオリンの基本寸法は、ネットで拾ったこちら
http://www.ne.jp/asahi/wadaviolin/design/601dimension.html
と、例によって佐々木朗さんのこちら
http://www.sasakivn.com/werkstatt/qa/mensurhals.htm
を参照させて頂いた。
 後者によると、バイオリンとビオラの間では、胴長/弦長比に違いがあり、つまりネックと弦長の割合を一定とすると、胴体上部(shoulders)と下部(hips)の割合にも差があるようなので、ビオラの理論的寸法を求める際には、適当な修正を施しておいた。この際の修正率は、示されている寸法レンジの中間値を使って求めた。
 また、「弦長」は、実際の弦長ではなく、佐々木さんと慣例に倣って、f孔の内側の切れ目(駒の足)からナットの端の値を用いた。実際の弦長は370mm。


 計算してみるまで、私の使っているビオラは、胴体下部がでかいのかな、と漠然と思っていたが、確かに若干大きめではあるが、殆ど計算誤差の範囲で、全く問題ではなかったなかったらしい。むしろバランスは良い方なのだろう。
 胴長実寸を基準にした理論値を見ると、弦長が僅かに短い。そこで、弦長実寸を基準にした理論値を見ると、胴長は412となっており、こちらもほとんど問題にならない差異である。
 注目すべき点があるとすれば、やはり横板の高さで、どの理論値に比べても1割以上大きい。ただし、横板の場合、楽器によってもさまざまで、より胴長の少ない楽器で同じぐらいの厚みのものも見たことがあるし、寸法比という点からは、大した意味を持たないといってよかろう。これを基準にした理論値も、半分遊びである。 「おまけ」はこの遊びの延長で、計算式から上記の修正値を除いて算出したもの。この横板を2倍にすると、Violoncello da spalla と大体同じような寸法になる。

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続々・ビオラのサイズ

2009/03/22 15:30
〜前回より 

@http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%88
Ahttp://www.newviolinfamily.org/8tet.html#anchor1393794
Bhttp://www.hutchinsconsort.org/index.php

@によると、

〜ヴァイオリン・オクテット(Violin octet、またハッチンズ・ヴァイオリン、新ヴァイオリン属とも言われる) はカーリーン・ハッチンズらにより、従来のヴァイオリン属(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)の楽器を改良したもの。ただし、従来の楽器から、サイズ、構え方を変更しているものがあり、さらに曲の少なさもあって、あまり普及していないが、一部の楽器については注目されているものがある。〜

〜弦楽器音響協会(CAS)が1963年に発足し、そのプロジェクトの一つとしてヴァイオリンをベースとした「コンソート」(同じ属の楽器からなるグループのこと)を新たに作成するという物であった。
 ヴィオラは、ヴァイオリンのように響かせようとするにはサイズが小さい。また、コントラバスはヴィオローネから形状があまり変わっていないなど、不整合があった。このような不整合をなくして、ヴァイオリンを基準とし、各楽器間の音域と寸法比を一定になるように新たに設計し、制作するというものであった。〜

とのことである。

 各楽器の概説を見てみると、確かに、「従来のヴィオラに相当する」「アルト・ヴァイオリン」はAによると「20インチ (50.8 cm)」で、また「従来のチェロに相当する」「バリトン・ヴァイオリン」は、チェロよりも長く作ることで、「低音域の二弦の音が透明で力強い音を出せるようになった」とある。また、アルト・ヴァイオリンについては、@に、ヨーヨー・マがバルトークのビオラコンチェルトを録音した、とか、Aに、シトコウスキという指揮者が、「自分のオケのヴィオラパートからほしかったのはまさにこの音。ヴィオラがこんな音出すなんて、これまでなかった」と絶賛した、とか書いてあって、「3/2」派(?)は、ほれみたことかとほくそ笑むことだろう。
 しかし、騙されてはいけない、「従来のバイオリンに相当する」「メッゾ・ヴァイオリン」の項目には、あろうことか、「従来のヴァイオリンより少し大きくなっているが、ナットからブリッジまでの距離は、変わっていない。また、厚みも従来のものの約半分になっており、それにより低音域の音が力強くなっている」(Aによると「15" (38.2 cm)」)、などと、恥ずかしげもなく書いている。おいおいちょっと待て、そもそも「従来のヴァイオリン」のように響かせるようにヴィオラを設計したのなら、ヴァイオリンはそのままでいいはずではないか。思いっきり変えてんじゃねえか。しかもこの書き方、響きが変わったことを認めながら、「ナットからブリッジまでの距離は、変わっていない」などと、なんともセコイ書き方をしている。こんなことをやっているくせに、バイオリンの約3/2倍で490mm弱にならなければならない「アルト・ヴァイオリン」の弦長は、Aに「ヴィオラのフィンガリングを維持するため」「16-3/4" (42.5 cm)」とあり、思いっきり短くしている。つまり、弦長などどうにでもなる、と言っているに等しいのである。一体、どう整合性をつけようというのだろうか。

 もう支離滅裂・・・かと思いきや、ここが大事なのだが、実はこの「メッゾ・ヴァイオリン」の弦長は、胴長との長さの比率を計算すると約0.86倍で、この数値は、「アルト・ヴァイオリン」の弦長/胴長比(0.84倍)と並べると、偶然と呼ぶにはあまりに近くなっているのである。つまり何が言いたいのかというと、大体お分かりのことと思うが、この「アルト・ヴァイオリン」を元に演繹して、「メッゾ・ヴァイオリン」の寸法が決定されたと思われるのである。「アルト・ヴァイオリン」の横板の厚さがはっきりと分らないため、はっきりとは断定できないが、Bで実際に演奏している映像を見ると、かなり薄いことをみても、蓋然性はかなり高いだろう。







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続・ビオラのサイズ

2009/03/22 07:03
先日、前の記事を書いた後に気になって、「ビオラ サイズ 理想的 理論的」などで検索すると、ビオラの理想的・理論的サイズは「バイオリンの3/2」としているものはぼちぼち見つかって、そのうち商行為に関わるページには、次のようなものがあった。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~koga-gen/maker/bigviola/bigviola.htm
http://www.sarasate.net/viola/viola.html
http://violino45.exblog.jp/3616852/
http://www.yamaha.co.jp/edu/instruments/viola/history/index.html
http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2007/02/post_18bb.html

他に、
http://www.basso-continuo.com/Musik/Dok026-j.htm
http://www.nicer.go.jp/lom/program/search/lomdetail.php?lomid=ipa-gz.0000000000000000000010788&kind=elementary&p_sdk[guidelineforteachingid]=01070301050200&use_support=t&inresult=t&uid=&orgid=&sid=&la=
https://www.kit-ya.jp/blog/index.php?eid=1213

なんてものも。後者はもっとよく調べたら何か出てくるかもしれない。

 しかしいづれも、なぜ振動数比の逆数がそのまま胴長の比率として用いられるのか、その理由を説明したものはない。説明を求めてwikipediaも見たが、相変わらず出典が書いてなくて役に立たない。そういえば The Viola Website てのがあったな、と思ってみてみたら、
http://www.viola.com/
が見つかったが、ここでも理由は不明。


度々参考にさせていただく佐々木朗さんのQ&Aはどうかな、と思ってみてみたところ、さすがに冷静で、
http://www.sasakivn.com/werkstatt/qa/violagraesse.htm
容積が一次元の比率の3乗であることとか、横板の厚みとか、そもそもの楽器のつくりとか、様々な要素があることを示していて、いつもどおり慎重である。これほどの知識と分析的理性を兼ね備えた人なのだから、「3/2説」についてもおそらく耳にはされていることだろうが、安易に「理想のサイズ」など提示せず、経験から判断して妥当な現実を述べる、これこそ知的誠実というものです。この中で氏は、楽器が大きいほど「朗々とした低音」はでやすい、と書いているが、しかし、「私の考えるヴィオラの限界大きさ(下限)は、日本人用の場合40.5cmです。そしてできれば41cmの大きさが欲しいところです。プロの場合には、これよりもさらに0.5cm多く欲しいところです。」とも書いていて、つまりこれくらいあれば、大き目の楽器とでも何とか比べられる、と言えそうである。この数字は、前回の記事で出た数値と大体一緒である(*前回は元記事が「バイオリンは350mm」としていたのをそのまま使ってしまったため、これより小さいが、355mmで計算し直すと40.57mmである。不手際でしたが、本質的でもないし面倒なので放置します)。
 同様の下限を設けている製作家にまつわるものも見つかった。
http://kanon719.fc2web.com/kuikennkoubou.html
この人は39.2cmまで許容しているらしい。


 ここでもあるように、サイズが大きくなるほど、低音の出方が良くなるのは、確かにそうであろう。しかし、この場合、理想のサイズとして持ち出されたバイオリンとの比率は、果たして関係あるんだろうか。つまり、低音が「理想的に」鳴る楽器のサイズは、もはやバイオリンとの容積比からは導けないのではないか、ということである。大体、ビオラとバイオリンの両方にいくらかでも腰を入れて取り組んだ人ならば、バイオリンとビオラで同じGの音を出して、ビオラのほうが遥かに豊かに鳴ることは、自明のことのように思われる。つまり、バイオリンの開放Gの鳴り方だって、「理想的なビオラ」の開放Cと比較しうる相対的音量は、出ていないのではないか?これは、とりもなおさず私自身が感じたことであるが、今度他の人にも聴いてみなければならない。

 このように考えてくると、そもそも、どうしてバイオリンを基準にして、理想的なビオラのサイズを求めなければならないのか、疑問が生まれてくる。「ビオラは理想的なサイズよりもだいぶ小さい」という発想は、バイオリンとチェロをデフォルトスタンダードとし、その間のちょうど良さそうなサイズにビオラが納まっていない、という幾分冷静さを欠いた直感から生まれたものであると考えて間違いないであろう。これだけ根拠が不明瞭な情報が行き交う背景には、この問題自体がマイナーで、ろくに検討されていないということがあるのだろう。試しに、「チェロのサイズ 理想的」などのキーワードで検索しても、それらしいものは唯のひとつも引っかからない。
 これに加えて、「ビオラの理想のサイズはバイオリンの3/2」という、振動数比を胴長比に当てはめただけの乱暴な理屈が、たいした反省もされず延々と受け継がれているのは、思うに、ほとんど誰も、「理想のビオラ」を、現実に目にしたことも、その音を耳にしたこともない、というのが最大の要因なのだろう。

 何となくこんなことを考えながら、Web上の資料を収集していたら、はたしてこんなものに出くわしたのであった。
@http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%88
Ahttp://www.newviolinfamily.org/8tet.html#anchor1393794
Bhttp://www.hutchinsconsort.org/index.php

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ビオラのサイズ

2009/03/19 17:24
http://www.geocities.jp/motowork/piyoyo_gakki/faq/violasize.html

 こういうのを見つけたのだが、ビオラの理想的なサイズが、バイオリンの350mmの3/2で535mmといっている(おそらく525mmの間違い)。しかし疑問に思うのだが、3/2というのはおそらく、バイオリンとビオラの音域の振動数比の逆数で、それを持ち出すのなら、振動数は体積の関数なのだから、その一次元ごとの延長の倍率は、振動数比の逆数の3乗根でいいはずである。平均的なビオラの寸法がバイオリンの8/7といわれ、これを3乗すると512/343で、1.49、大体3/2である。バイオリンの350mmを8/7倍すると、胴長は400mmで、一般的なビオラのサイズのレンジの、ちょうど中間ぐらいである。
 この場合問題にされているのは楽器内部の空気の体積なのだから、これで問題ないはずである。振動数比の逆数をそのまま適用できるのは、線密度や体積などの条件が全く同じ弦の場合だけである。

 しかしそもそも、バイオリンを基準にして3/2倍したものがビオラに必要だとすると、さらに一オクターブ低いチェロはその2倍の1050mm必要、ということになってしまい、どう考えてもおかしい。フルサイズのチェロは大体75cmぐらいだが、音量が小さいと悩むチェリストはいまい。さらに、もう一オクターブ低い5弦ベースは2010mm?そんな馬鹿な。だから、そもそも振動数比をそのまま胴長に適用してで計算しているのが、間違いなのである。

 試みに、容積を基準にした上記と同様の計算を、525mmの胴長に適用してみると、3次元全てに同じ3/2の倍率を適用したとして、容積は3/2の3乗で27/8=3.375倍、振動数だと、8/27をかなり大雑把に1/3とすると、これは5度下の2/3のちょうど半分だから、さらに1オクターブ下、つまりバイオリンより5度低いビオラの、さらに1オクターブ下だから、チェロと大体同じぐらいまでは、充分音量が得られる、ということになる。
 ちなみに、いま一部で話題のヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、肩にかけるチェロの復元者、DmitryBadiarov氏の論文によると、胴長45cmほどでも、楽器の厚みが倍ぐらいあるので、最低音まで十分な音量が出せる、とのこと。この場合、容積をビオラと比べると、11/10(L)×11/10(W)×2(D)=2.42倍で、バイオリンと比べるとさらに3/2倍して大体3.6倍、これは先ほどの525mmのビオラ(?)の容積と比べても、妥当なところである。


 この計算、おかしなところがありますか?いや、わたくしまぢで算数だめなもので、見落としなど指摘していただける方があれば、うれしいです。
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